銀河英雄伝説 Die Neue These
第4話「不敗の魔術師」
今度はヤンの物語なのですが、
いきなり幼少期からとかw
旧作品での第4話は
(本当は第3話で、4話の方がラインハルトの話)
アスターテの敗戦後の、腐りきった民主政治の一面を
見せるところなのですが、
まさかヤンの幼少期をこの時点でやるとは。
ルドルフは悪い奴だったのか?
共和主義の同盟側の歴史書には
専制君主のルドルフ・フォン・ゴールデンバウムは
絶対悪として描かれているのでしょう。
しかし幼きヤンは、
そんな悪い奴にどうして民衆は従ったのか?
という疑問を抱きます。
それこそが最悪の民主政治が、
専制君主を生み出す温床になるということ。
今の日本にしてもそうです。
現状に不満がありながらも、
選挙で投票しない人が多い。
どうせ誰に投票しても一緒やん?
だったら行くだけ無駄やろ!
これがまさに衆愚政治です。
そしてこう考えるのです。
民主主義が上手く機能しないのは、
大勢の為政者がいて話がまとまらないから。
(国会中継の罵り合いなどを見ていればわかりますよね?)
だったら1人の為政者に任せたら、
上手く機能するのでは?と。
その為政者が良識もあり責任感もあり、
完全無欠の人格者ならばそれも可能でしょう。
しかし、そうは行きません。
たとえ、選ばれた瞬間は人格者でも、
権力を得たことで人が変わるなんてことはザラです。
最初は良き王が、晩年に暴君になったという話は、
過去にもいくつもあるでしょう。
銀英伝のルドルフもこの系統です。
よしんば、死ぬまで良き君主だったとしましょう。
ですがその後継者は?
私がよく記事で、会社社長の後継話で書いていますが、
優秀な人間の子供が優秀であるとは限らない。
むしろ、親が優秀だったばかりに無能になることの方が多い。
つまり、良き専制君主が現れたとしても、
それは一代限りのもので、
後に続かなければ意味がないということです。
では、クソッタレな民主政治と、
同じくクソッタレな専制政治とどちらが酷いのか?
皆さんはクソ政治家の不満を口にしたことがありますよね?
ポッポだとかカンチョクトだとかの悪口を言ったことがありますよね?
でもだからといって罪に問われることはないですよね?
ところが専制君主の制度上では、
皇帝や王の不満を口にすることは
不敬罪に当たり、処刑されるのです。
そして、誰それが王の悪口を言ったとかなんとかで、
密告をしあう社会体制が生まれます。
人は他人を信用できなくなり、
気軽に軽口も叩けなくなる。
それこそが最悪の状態だと思いませんか?
もっとわかりやすく言えば、
クソッタレな民主政治=日本、と
クソッタレな専制政治=お隣さんの北の方、と
どちらで暮らしたいですか?
とまあ、ここまで書けばおわかりいただけるかと思います。
前置きが長くなりましたが、
こういうことについて考察することが、
銀河英雄伝説の本質であります。
宇宙の中でバンバン撃ち合っているのは
単なる副産物にしか過ぎません。
この作品を見ていない人は、
人生の半分以上は損をしていると思いますね。
では、本編に戻りましょうか。
ヤンの父親も言っていますね。
ルドルフという悪の専制君主が生まれた理由は、
民衆がラクをしたかったからだと。
腐敗した民主政治を正そうとするには
血の滲む努力が必要です。
それも1人の力ではどうしようもなく、
その国に住むすべての人々が協力しなければならない。
民が主となって政を治めると書いて、
民主政治なのですから。
しかし現在の日本が物語っているように、
不満があれば自らが立ち上がって事を成す=政治家になる
ということをしないし、
そもそもラクチンで他力本願である投票にすら行かない。
そのラクをしたいという気持ちが最終的には、
先ほどの1人に全権力を持たせたらいいやん?
という話になるわけです。
うーん、開始1分なのに、
もうこんだけ語っちゃったよwww
まあ、おそらく同じようなことを
これからも何度も書くことになると思いますw
(だってヤン本人が毎回のようにこういう考察するし)
これは士官学校時代のヤンですね。
制服姿で図書館で本を読んでいて、
周囲から浮いた存在です。
バイオリンを弾いているのは、ジェシカ・エドワーズ。
ヤンの初恋の相手です。
(リメイク版では扱いが違うかもしれませんが)
ヤンが本来目指したかったのは歴史研究家だった。
しかし父親が死に、無一文となったために、
普通の大学へは進学できず、
無料で歴史が学べる士官学校の戦史研究科に入った。
まあそのせいで軍人になってしまうわけですがw
ジャン・ロベール・ラップ、
1話のアスターテ会戦でも出てきましたね。
上官に意見を具申して断られて、
彼のいた第6艦隊はラインハルトによって壊滅しました。
旧作品ではヤンとラップは、
同盟軍士官学校事務長の娘であった
ジェシカのウワサを聞きつけ、
2人でどちらが彼女を落とすか賭けをして
パーティーに誘ったわけですが、
(結果、ラップの熱烈プッシュにジェシカは落ちた)
今回のリメイク版では
ジェシカはラップの幼馴染みという形で描かれていますね。
まあ、このあたりの改編は作品全体に
さほど大きな影響を及ぼさないのでアリとしましょう。
3人で仲の良い関係だったというところは同じようです。
士官学校の授業の一環として、
別の科同士での戦術シミュレーション対戦が行われます。
ヤンの対戦相手は士官学校でもエリートコースといえる、
戦略研究科で首席のマルコム・ワイドボーン。
誰もがワイドボーンの圧勝と思われた対戦で、
ヤンが勝利してしまいます。
そしてその後、ヤンの在籍する戦史研究科が
予算の都合で廃止されることになり、
ヤンはワイドボーンに勝った実績を買われ、
戦略研究科へ転科させられることになります。
ヤンが戦争の天才である所以は、
過去の人類の歴史から戦争の流れを読み解く技術に長け、
それを応用しているに過ぎず、
本人は戦争という行為そのものを嫌っています。
当人が望まざるべくして、
その才能は周囲に期待を与えてしまった。
キャゼルヌのキャラデザインがwww
しかも事務長ですかw
旧作品ではヤンの士官学校時代の先輩という位置づけでしたが、
かなり年の差をつけてきましたね。
お金がなくて士官学校に入ったのに、
退学すればこれまでの学費を払えとw
これはヤンも転科するしかないですw
さらに言うと士官学校の卒業生は、
軍人にならなければ学費返還を要求されるのですw
今や准将であるヤンですが、
元はなりたくてなったわけじゃない軍人生活ですw
ヤンが在学中だった校長のシトレは元帥ですね。
なぬw
ラップとジェシカは恋人同士にならないだとw
それで、幼馴染みという設定にしたわけですかw
この時に撮った写真が、
ラップのいる第6艦隊壊滅時に割れていましたね。
士官学校を卒業して1年後、
少尉としてスタートしておそらくエスカレーター式に
中尉となっていたヤンは、
最前線に近い惑星エル・ファシルに在勤となりました。
そこへ帝国軍が押し寄せてきて、
民間人は大混乱を巻き起こします。
帝国の制圧=捕虜ですからね。
共和主義者にとって専制政治の捕虜になることは、
耐えがたい屈辱といえるでしょう。
エル・ファシル脱出計画の責任者に任命された
ヤンの前に現れる少女。
当時は14歳だったフレデリカ・グリーンヒルです。
記憶力抜群がウリで、のちにヤンの副官として活躍します。
この時のヤンの
「コーヒーは嫌いだから紅茶にしてくれた方が良かった」
という言葉をフレデリカは10年後も覚えていますww
駐留艦隊が民間人を見捨てて逃げた。
それに乗じて、ヤンは逆方面から民間人を脱出させます。
ちなみにこの時に駐留艦隊を指揮していたリンチ少将は、
帝国軍に捕らえられ捕虜となります。
そして民間人を見捨てて逃げた将校として、
自由惑星同盟での評判もゴミクズ扱いとなりますw
ヤンがエル・ファシルの英雄と呼ばれ、
自由惑星同盟のヒーローとなったのに対してね。
そのリンチ少将はもう少し話が進めば出てきます。
ヤンはこの時に2階級特進を言い渡されます。
本来は戦死者への手向けと行なわれる措置なので、
厳密には一度大尉に昇進したのち、
数時間後に少佐に昇進するという仕組みです。
このあと、外伝では「螺旋迷宮」が描かれて、
ブルース・アッシュビーの過去を掘り起こす話になるのですが。
ほんとこのキャゼルヌのデザインはあり得ないw
旧作品ではキャゼルヌの一家って恐妻家なのですが、
この顔ならむしろ亭主関白いけなくね?と思いますもんw
キャゼルヌからヤンに、
養子を取る話が持ち上がります。
自由惑星同盟の法律には
軍人子女福祉戦時特例法(通称:トラバース法)
というのがあり、
戦災孤児を軍人の家庭で養子にするというものです。
養育費は国家持ちとなります。
ただし、これにも罠がありましてw
そうして育った養子はのちに軍人にならないと
養育費全額返還というw
士官学校は無料で勉強できますよ
↓
でも卒業後に軍人にならないと学費を返してね!
戦災孤児を養子にすると養育費は無料ですよ
↓
でもその養子が育ったら軍人にしてね。
そうじゃないと養育費を返してね!
法律上、一般人にも兵役がありますよ!
という具合に、
ことあるごとに国民を戦争の場へ
駆り立てるシステムが確立しています。
それがクソッタレ民主主義の自由惑星同盟の本質ですw
「ジェシカと2人でよく話したんだ。
戻ってきたら正式に婚約する」
死亡フラグwww
まあ、死ぬのはアスターテ会戦(数年先)でですけどねw
そしてヤンの下に養子としてやってきたのが、
ユリアン・ミンツ、この当時は12歳。
銀英伝の影の主人公の登場でございますw
影というか、むしろ真の主人公というかww
4話は旧作品とまったく違う、
ヤンの生い立ちから今に至るまでの描写でしたね。
そして5話のサブタイから察するに、
旧作品の4話がそれに該当するのでしょう。
この時点でおそらく、
旧作品から省かれるシナリオは、
5話の「カストロプ動乱」になるかと思われます。
まあこれは、元帥となったラインハルトの麾下の
将校たちの中でキルヒアイスだけ他のメンツより階級が低く、
帝国に反旗を翻した一領主をキルヒに倒させて功績を上げさせ、
ラインハルト陣営の実質的なナンバーツーにしようという話ですので、
省略しても問題ないのかもしれません。
この時にカストロプの星が、
自由惑星同盟の首都星ハイネセンの自動防衛システム
「アルテミスの首飾り」を配置していて、
それをキルヒの作戦で打破するだとか、
カストロプに帝国側の使者として派遣された
マリーンドルフ伯爵が救い出されたのをきっかけに、
伯爵の娘のヒルデガルド(ヒルダ)がのちのちに関わってくるとか、
そういう話もあるのですけどね。
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