最後になりました。
☆センター
ポイントガードが司令塔ならば、センターはチームの大黒柱となる存在。このポジションのプレイヤーが不調になると、チームを崩壊させないほど重要です。
オフェンス時の主な仕事はポストプレー。ハイポストやローポストに立ち、攻撃の軸となりつつも自らがゴールを決めるセンスも求められます。味方を活かす時はスクリーナーになる場合も。
ディフェンス時には最後の守備の要です。ゴール下で相手に自由にさせないプレッシャーを与え、シュートブロック、ルーズボールの処理、リバウンドと競り合いに勝たなければなりません。
あくまで攻撃の軸として味方のアシストに徹するタイプもいれば、センター自らがその体格に任せたパワープレーでスコアラーとなるタイプもいます。そのあたりはチームカラーによりますね。
パワーフォワードもそうですが、センターに最も重要となるのが
リバウンド能力。
スラムダンクの名セリフである「リバウンドを制する者はゲームを制す」は本当のことです。
リバウンドを保持するということは、相手の攻撃の時には一度の攻撃チャンスで終了させることができます。強力なリバウンダーがいるチームは、それだけで相手にプレッシャーを与えます。
シュートミスすれば相手にボールが渡ってしまうという危機感を植えつけます。
味方の攻撃の時のオフェンスリバウンドの保持は、味方に再攻撃のチャンスが生まれます。
味方に強力なリバウンダーがいれば、たとえ自分のシュートが落ちてもボールを保持してくれるという安心感が生まれます。
その安心感からプレッシャーが解放され、思い切りの良いシュートが撃てるようになり、結果的にシュート成功率が上がります。
それだけリバウンドというのは重要なスキルです。
センターとして真っ先に思いつくのは、ゴリ…赤木剛憲ですね。
湘北の主将で自他ともに厳しい熱血漢。中学時代は下手だったため有名校からはお呼びがかからず、弱小である湘北に入学。それからもメンバーに恵まれずに3年になるまではインハイ予選の1、2回戦敗退が常でした。
新1年生の桜木、流川。ケガから復帰した宮城。戻ってきた元中学MVPの三井。タレントが揃った最後の夏には快進撃を演じ、高校ナンバーワンと言われた山王工業を倒してインハイ3回戦まで行きました。
チームメイトに恵まれなかったこともあって、当初は自らが攻め込むスコアラーでしたが、ルーキーの流川がエースとしての風格を持ち始めた頃から、ポストプレーなどで味方のアシストもするようになりました。
同じタイプのセンターで、ゴリのライバルである魚住純。
赤木同様に1年の頃は体がデカイだけと周囲に酷評されるほど、基礎練習にすらついていけませんでした。
しかし、田岡監督の厳しい指導の中でめきめきと頭角を現して、ビッグ・ジュンという異名で他校に恐れられる存在に。
赤木ほど得点能力に優れていないことを自覚しているため、湘北戦では途中から仙道や福田を活かしたアシスト役に徹しました。
しかしながら、海南戦では5ファウル(うち1回はテクニカル)で退場をくらい、湘北戦も4ファウルと、センターとしてはあまりやってはいけないファウルトラブルをしてしまっていますw
(インサイドプレーヤーは接触が多いからファウルがかさむのは仕方ないとはいえ)
インハイ常連の翔陽のセンター花形透は、ポイントガードの藤真と並んでチームの支柱になる存在でした。
剛なプレーを身上とする赤木や魚住と違い、柔軟なプレーを身上としており、後方に跳んで相手ブロックを交わすシュート、フェイドアウェイを得意としています。
スラムダンクで語るセンターはあと1人。
山王工業の丸ゴリこと河田雅史。
現時点でも大学で上位3人くらいに入ると大学関係者から言われるほどで、ゴリを圧倒して絶望を植えつけました。
高校入学時には165cmしかなく、現在の194cmになるまで急激に成長。それゆえに高校の間にガード→フォワード→センターとポジションが次々に変わったことで、アウトサイドシュートも撃てる異色のセンターとなりました。
次は、DearBoysのセンター陣について語ります。
まずは瑞穂のセンター土橋健二。
身長192cmとDearBoysの中では小柄なセンターで、おまけに太っているためダンクをできる跳躍力はありませんw
他のメンバーと比べて戦力的にはやや見劣りします。攻撃センスはあまりないものの、その分ディフェンスで貢献。
跳躍力で負けるためリバウンドは、掴んで保持するのではなくチップアウトという指先で弾いて味方プレイヤーにボールを取らせるプレーを多用します。
また地上戦ではフィジカルを活かしたルーズボールの処理を得意とするところを準々決勝の秋田城北戦で見せつけました。
瑞穂のかつてのライバルだった本牧東のセンター薬師丸元。
圧倒的なパワープレーで瑞穂を苦しませました。得点能力にも優れ、攻守の支柱となる存在。それゆえにインハイ予選では負担がかかりすぎて途中降板した後、本牧東はぼろぼろになって瑞穂に大差で負けてしまいましたが。
瑞穂のインハイ緒戦の相手となった九工大福岡のセンター二階堂航は身長218cmという漫画界でもありえない高身長w
身長190cm台の瑞穂フロントラインは、前半は一度もオフェンスディフェンスともにリバウンドを取れなかったほど。
昔は木偶の坊と言われていたらしいですが、3年時には恵まれた体格とセンスで1人で5人分の力があるとさえ評されるほどに。
周囲のメンバーの力量が著しく劣るため、完全なワンマンプレー。
オフェンスもほぼすべて自らが点を取る(少なくとも描写上では二階堂以外が加点したシーンは描かれていない)といったエースっぷりを発揮。
それゆえに、それゆえに負担が大きく3クォーター序盤で4ファウルになり失速。瑞穂に敗北することに。
成田中央の2年生センター武内純一、身長209cm。
元は補欠でしたが、瑞穂との練習試合で、キャプテン森山の直談判により出場、その後はセンターとしてレギュラーになりました。
その巨体からは考えられないほどのスピードとテクニックを要し、再戦となった関東大会決勝では石井を完膚なきまでに叩きのめし戦意喪失させました。
再々戦となったインハイ準決勝でも圧倒的な力を見せつけますが、覚醒した石井に恐れおののき弱気な面も見せてしまいました。
あと、インサイドプレイヤーでありながら最も重要ともいえるフリースローの成功率が低すぎるという欠点も。
明和大日立の2年生エース結城希は異色のセンターですね。
線が細くパワープレーは不得手ですが、ポストプレーからのフックシュートを武器にしています。
相手のブロックのさらに上を通過するスカイフック(高くジャンプして放つフックシュート)は、天童寺のエースキラー北沢を除いて止めることはできませんでした。
常勝天童寺のセンター剣武蔵。
身長198cmとチームの中では低いものの、圧倒的な跳躍力とフィジカルを武器に2m級3人を差し置いてレギュラーを獲得した過去を持ちます。
相手を品定めするという悪癖ゆえに、明和大日立戦では序盤は麻上にリバウンド保持率を上回られるものの、途中からは本領発揮して中盤以降は独壇場に。
将来はフォワード転向を目指して3Pシュートもマスターしていますが、それを見せたのは5月の天童寺カップでの成田中央戦のみで、インハイでは一度も披露していません。
ここからは黒子のバスケのセンター陣。
誠凛のチーム結成の立役者であり、エースナンバー7を背負う木吉鉄平。
ポイントガードのセンスもあり、パスも得意とする異色のセンターです。
大きな手が武器でバスケットボールをハンドボールのようにワンハンドで掴めるため、相手が反応した後にでもプレーを変えることができる「後出しの権利」が得意技。
さらにウィンターカップでは、極限まで腕を伸ばしながらもワンハンドでリバウンドをもぎ取る「バイスクロー」も使います。
1年時に花宮のラフプレーで膝を故障し、手術しなければ未来がないとわかっていながらもリハビリだけで復帰。それゆえに途中で膝が痛んで降板することもしばしば。
とにかくセンターはプレーでも精神的にも支柱となる存在で、ポイントガードと並んでキャプテンに任命されることが多いですね。(少なくとも漫画では)
正邦の岩村努、秀徳の大坪泰介もキャプテンですし。桐皇の時期キャプテンは2年の若松孝輔ですし。
無冠の五将で洛山レギュラーの根武谷永吉《剛力》は元はパワーフォワードでしたが、高校では木吉と同じセンターです。
中学時代に木吉の柔軟なプレーに負けて以来、技術を磨けばもっと強くなれるという木吉の助言を無視し、ひたすら筋力を鍛え上げたパワー馬鹿ですw
しかし、そのおかげかパワーだけならば紫原に匹敵するかもしれないと評されることも。
最後になります。
キセキの世代のセンター紫原敦。
中学1年の時点で186cm、高校1年の今は208cmの巨漢。…といっても、DearBoysでそれ以上の身長のキャラ(二階堂218cm、武内209cm)がいるので私的にはインパクトがちょっと薄いw
ただ、高い身長に見合わずスリムですね。
元は体格だけに優れたプレイヤーでしたが、キセキの世代としての覚醒を果たしてからはスピードも常人以上に身について手がつけられない存在に。
バスケが好きではないことから、オフェンスには参加せず、攻撃時にも自陣ゴールに張りついているほどのものぐさ。
しかしながらその守備範囲は、ゴール下にいながらも3Pラインの内側すべてというめちゃくちゃなディフェンス能力を持っています。
しかも、面倒くさいからオフェンス参加しないだけで、相手の献身的なプレーを見てイライラすると攻めてくるというw
元来は好戦的な性格のため、オフェンス参加するとその圧倒的なパワーで相手を吹き飛ばします。ゴールに背を向けた状態から空中で反転して威力を高めたダンク「破壊の鉄槌」(トールハンマー)で誠凛3人を吹き飛ばしつつもゴールを決めています。
ゴールを根元から粉砕して試合が一時中断になった時はさすがに笑いましたw
司令塔であるポイントガード同様、大黒柱であるセンターも、チームの精神的な支柱になりがち。それゆえにキャプテンを任されることが多いです。(少なくとも漫画の中では)
ということで、キャプテンでセンターポジションの人たち。
※スラムダンク
赤木剛憲(湘北)
魚住純(陵南)
※DearBoys
二階堂航(九工大福岡)
大城了(嘉手納西)
※黒子のバスケ
大坪泰介(秀徳)
岩村努(正邦)
岡村建一(陽泉)※紫原加入前は元センター
さてさて、全ポジションの解説も終了したし、これにてバスケ解説を終了しますね。
ご愛読ありがとうございました。
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バスケットボール ポジション解説その6(センター)
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