※アニメの進行具合で内容を更新することがあります!
ライハルト・フォン・ローエングラム
旧姓:ラインハルト・フォン・ミューゼル
爵位も領地もなく、
帝国騎士(ライヒスリッター)の称号のみを持つ
下級貴族のミューゼル家に生を受ける。
母は早くに死に、父と姉の3人の生活で、
父親が財産を食い潰し、平民生活レベルの貧乏となる。
10歳の時、
ジークフリード・キルヒアイスの家の隣の
空き家に家族全員で引っ越し、
隣人のキルヒアイスとはすぐに親友となり、
姉のアンネローゼを含めた3人は
慎ましく幸せな生活を送っていたが、
姉が皇帝フリードリヒ四世に見初められ、
寵姫として召し上げられることで崩壊する。
不当に姉を奪われたラインハルトは激怒し、
皇帝に憎しみを抱くようになる。
と、同時に上流階級の貴族が平民を虐げて、
自らは豪遊している姿を目の当たりにし、
皇帝を打倒して腐敗した専制政治を正そうと決意。
10歳にして幼年学校に入学し、15歳で主席で卒業。
その後はキルヒアイスとともに軍に入隊した。
軍の中で地位を手に入れ、皇帝に近づく力、
皇帝を凌ぐ力を手に入れるためである。
幼年学校卒はよくて准尉からのスタートだが、
姉が皇帝の寵姫である計らいから、
ラインハルトは少尉からスタートする。
それから5年で上級大将にまで昇進するのだが、
それは決して楽な道ではなかった。
上流貴族の出自で軍人になった者は優遇され、
最前線ではなく後方勤務に配置されつつも、
出世もほどなく約束される。
ラインハルト自身は下級貴族ではあるが、
姉と皇帝の関係から上級貴族と同じ優待を受けるはずだった。
しかし、ラインハルトは自らこれを拒否。
最前線で戦うことを希望した。
最短で出世し、軍隊で権力を得るためである。
そしてそんなラインハルト、
もといミューゼル家を疎む者もいた。
アンネローゼより先に皇帝の寵愛を受けていた
ベーネミュンデ侯爵夫人である。
皇帝の愛をアンネローゼに奪われたと嫉妬した
ベーネミュンデ侯爵夫人は裏から手を回して軍に働きをかけ、
ラインハルトを亡き者にしようと企む。
初陣となった、最前線にある惑星カプチェランカでの地上戦にて、
ベーネミュンデ侯爵夫人の息がかかった
上官の罠によって死の危機に瀕するも、
ラインハルトとキルヒアイスの機転により生還。
結果的に大きな戦績を残すこととなり、
その功績でラインハルトは中尉に昇進する。
(外伝「白銀の谷」より)
中尉の頃には駆逐艦ハーメルンIIの航海長として、
初の宇宙艦隊勤務に就く。
ラインハルトにとって平民の兵士と深く関わる物語で、
この件では刺客による謀殺の危機はないものの、
危うく命を落とす事件に遭遇する。
(外伝「叛乱者」より)
それ以外の階級と当時の経緯は以下の通り。
大尉:帝都オーディンの軍務省で勤務。(外伝「決闘者」)
少佐:第5次イゼルローン攻防戦にて駆逐艦エルムラントIIの艦長、
中佐:巡航艦ヘーシュリッヒ・エンチェンの艦長(外伝「奪還者」)
大佐:憲兵隊勤務(外伝「朝の夢、夜の歌」)
准将:ヴァンフリートの会戦に参加(外伝「千億の星、千億の光」)
少将:第6次イゼルローン攻防戦
中将:第3次ティアマト会戦時
大将:第4次ティアマト会戦時
ラインハルトの出世の早さは、
皇帝や姉が具申したわけではなく、
現場の措置であったらしい。
端的に言えば、現場の責任者にとって、
皇帝の寵姫の弟が最前線にやってくることは、
死なせてしまった場合の責任が恐ろしく、
ラインハルトが功績を立てたことを理由に、
昇進を具申して別部署へ配属させたかった
(厄介払いをしたかった)という事情があるのだとか。
ラインハルトはこれらの出世の道を歩む過程で、
優秀だが平民や下級貴族の出自が原因で出世に恵まれていない
兵を見出すというアンテナを張り巡らせており、
当人が元帥になった時にはそれらの部下を一斉に
自分の下へ集めて盤石の地盤を築き上げた。
ラインハルトの20歳の誕生日の前、
上級大将への昇進が決まるか否かの際、
このまま下級貴族の姓を名乗らせておくべきではないと、
初代皇帝ルドルフ時代から存在しつつも、
現在は家督を継ぐ者が失われて久しい
ローエングラム伯爵家の家督を
皇帝フリードリヒ四世より賜ることになる。
本来なら、こういった見せかけの名声を嫌うラインハルトだが、
この時は心底喜ぶ感情を見せる。
それに対してキルヒアイスが
ミューゼルの姓を捨てるのか?
という問いかけに、
ミューゼルとは実の娘を金で皇帝に売り渡す男が名乗る名だ!
と怒り交じりに返答している。
以後、ラインハルトはローエングラムの家督を次いで、
ラインハルト・フォン・ローエングラムとなり、
さらなる権力を得た後もミューゼルの姓に戻すことはなく、
新皇帝となった時も、
ローエングラム朝銀河帝国という名で建国となるのである。
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姉を奪われたことで皇帝を打倒し、
腐敗した専制政治を正そうとしたラインハルトですが、
彼自身は専制政治そのものについては悪とは思っていません。
むしろ改革に足を引っ張られる共和主義の方を否定しています。
このあたりが共和主義者のヤンと相容れない関係となっています。
どちらもより良い平和で平等な世界を望んでいるにも関わらず。
戦争の天才だけでなく、
帝国宰相、そして皇帝となってからの治世の面でも
優れた才気を発揮するラインハルト。
彼は自分が優れた人間であるという自覚はありますが、
非常に稀有な存在であるという認識はないようで、
ヤンとの対話でもその部分を指摘されます。
完全無欠のラインハルトですが、
唯一の欠点はシスコンなところでしょうかw
幼くして母を亡くして、姉が母替わりだったこともあり、
さらには10歳の時に姉を皇帝に奪われたことで、
さらにシスコンっぷりは拍車がかかったといえるでしょう。
自分のことを悪く言われても平然としていますが、
姉に対する侮辱に対しては徹底抗戦の意志を見せます。
リップシュタット戦役にてオフレッサー上級大将に、
モニター越しで挑発された時、
自分へのそれに対してはモニターを静かに見ていましたが、
それが姉への侮辱へと変わった瞬間に、
「あの男を生かして連れてこい。
手足を引きちぎってでも構わない。
私が直々に殺してやる」
と激怒するほどですw